
キリマンジェロを挽き何も考えず一杯だけ口に運び、アンプに火を入れこのレコードを掛けた。
今夜はこのレコードを掛けようと昨夜から決めていた。
今日も月末処理の作業に追われながら、システム管理者?〈ホントは、まがいもの)としての仕事も多い。
A面:シェーンベルクの浄夜〈弦楽六重奏のための〉作品4原典版
ピエール・ブーレーズ指揮ドメーヌ・ミュージカル・アンサンブルのレコード。
昔、コロムビアレコードから出ていたエオリアン100・現代音楽の古典シリーズの一枚です。
まだ、ヤフオクで1000円という1975年発売当時の価格が付いています(笑)。
現代音楽といっても1899年の作曲ですから、19世紀末。グスタフ・マーラーが活躍していた時代。
この曲は、どう贔屓目に見ても、めちゃくちゃロマンティックな甘味な旋律が多く、現代音楽というより、後期ロマン派?的。初期のシェーンベルクは、ワーグナーやブラームスに傾倒したり、マーラーとも親交があったそうですから。
小さな編成とゆっくりしたリズムのためか、よりやさしさを感じる曲に仕上がっています。
B面:セレナード〈七重奏とバリトンのための〉作品24
打って変わって12音技法で書かれた曲。
「クラリネット、バス・クラリネット、マンドリン、ギター、バイオリン、ヴィオラ、チェロ、バリトンのためのセレナード作品24」というのが正式な曲名との事。ギターとマンドリン二つの弾弦楽器に絡み合うリード楽器の音色が魅力的。バリトンの肉声も不思議な安堵感を見せる。
後半に入り「舞踏の情景」では、特にバスクラリネットとマンドリンの音色が不思議な世界へ誘う。
初めて本気でこのレコードのB面を聴いた気がします。