昨日は、塩山市福生里のザゼンソウを掲載しましたが、今日は韮崎市若尾付近に自生する「アズマイチゲ」の話題です。



アズマイチゲは、キンポウゲ科の多年草。イチリンソウの仲間「イチゲ」って、漢字表記では「一華」と表します。
つまり、一つの花、イチリンソウの仲間「イチリンソウ属」、だよ、という訳。
他にハクサンイチゲ、キクザキイチゲ、ヒメイチゲ、ニリンソウ等がキンポウゲ科イチリンソウ属に入っています。
ラテン語の学名を調べると判るのですが、皆頭に「Anemone」の語句が入ります。そう!イチリンソウ属の植物はアネモネの仲間。
此処のアズマイチゲは花弁の先端が僅かにピンク掛かった花もあり、清楚で控えめな雰囲気。
谷戸の段々畑の則面に残っている貴重な植物。踏荒したらもう元には戻りません。
今では谷戸も開発が進み、自生地が少なく成ってしまいました。
こうして毎年スプリングエフェメラル(早春の植物)として見ることができると良いですね。
この場所を知っているのは僅かな人だけ。地元の方も、この畑の持ち主すら知らなかったそうです。
東向きの斜面にあり、日が当たるのは午前中僅かな時間だけ。この仲間の常として、日が当たらないと花弁が開かず、誰も白い花が咲いていると気づきません。
昼前の僅かな時間だけ花を開き、私達に春の訪れを教えてくれます。


この近くにカタクリの自生地があり、つぼみも膨らみ、もうすぐ咲くはず。
今年の開花はだいぶ早そうです。
在来種のタンポポも咲き出し、春が息を切らしてやってきました。