拙宅の工事がはじまるまえだったので半月以上前のこと、玄関ポーチの下に嫁が置いておいたプランターの植物(ビオラ類)に黒地に赤いポチポチと黒い毛に覆われた幼虫、属に毛虫と呼ばれ婦女子から恐れられている幼虫がいた。
その時は、なんだろうと思っていたが、ろくに調べもせずすぐに忘れちまったようです。
それが昨日、同じプランターの処に留まっている最近よく目にするヒョウモン蝶の仲間らしい蝶がいました。

調べてみようと、手近にある『山梨日日新聞発行の山日カラーブックス、甲州昆虫同好会編、「山梨の蝶」昭和60年4月発行』を手に取り調べるが、ヒョウモンチョウが含まれるタテハチョウの頁に掲載されていません。
もう一度隅から隅まで探してみると『迷蝶』の頁に、この蝶が掲載されています。
1955年に初めて見つかったとあり、少なくともこの本が刊行される昭和60年までは、一般的に見られる蝶では無かったと云うこと。
ネットでググってみると、1980年代までは近畿以西がその生息地だったようですが1990年以降北関東まで生息地域が拡大したそうです。
尚あの赤いポチポチの毛虫はその幼虫でした。
そう、つまり昭和時代にはこの辺りでは見られなかった蝶と云うこと。
平成になってから此処まで生息範囲を広げてしまったわけです。
すぐに地球温暖化の弊害とされる事項ですが、私達人間を含め各々その時の状況に合せて生きている訳ですから、そう目くじらを立てる事もありますまい。
文句を言われる方も多いでしょうが、個人的には暖かくなるのは大賛成です(笑)。
昨今の気候変動が局地的大雨をもたらしている典型、ゲリラ豪雨とよく云われますが、南方からの湿った空気、いわゆる湿舌が梅雨前線を刺激し、局地的大雨が降るのは今始まった事ではありません。
このツマグロヒョウモン(メス)のように『したたかに』その環境に適応するのが一番ではないでしょうか。
でも、この夏の豪雨災害にに遭われたかたには、謹んでお見舞い申し上げます。