九州から東海地方までが梅雨入りしたそうです。
沖縄奄美地方の梅雨入りは、とても早かった今年ですが、九州以降大体例年並みになったようです。
昨年はとても早い梅雨入りでしたから、今年も早いかなと思っておりました処、例年並みだそうです。
明日も雨模様の一日でしょうから、我が甲信地方の梅雨入りも間近だと思います。
クリックして頂くと大きな画像で御覧いただけます。梅雨と云うとやはり雨の事。
雨は、このところ一日置きに掲載しているように本邦最大の資源である『水』の源なんですよね。
雨が降らないと、この大切な資源を有効に使うことができません。
水をたくさん使う稲作でも、特に今田植えが終わり水の管理が一番重要な頃。
当地など、水が少ない台地なので稲作に使う水をとても大事にしてきました。
農業用水を貯める溜池が点在し、これらから供給される水によって稲作が行われるわけです。
さて、雨に話を戻すと当地甲府盆地に降る雨はとても少なく、年間1000ミリ程度です。
全国平均だと大体1,800ミリ程度の降水量なので、その半分程の降水量と云ったわけ。
水の確保が難しかった頃、水をあまり必要としない、養蚕が盛んに行われ、桑の栽培が盛んでした。
この桑園が養蚕の衰退とともに果樹園へと変わってゆき、果樹王国山梨が出来上がりました。

上の図をご覧頂くと判りますが、甲府盆地では前述のように年間約1,000ミリ程度の降水量です。
晩秋から早春まで殆んど雨が降らないのが我が甲府盆地。
雨は、梅雨の季節そして秋の台風シーズンに集中します。

この表は、甲府盆地北部の大泉のアメダスの雨量データ2007年のもの。
やはり降水量は、梅雨の6月7月、そして台風シーズンの9月10月に集中しています。
一度に多くの雨が降ると洪水の危険もあります。
しかし、田圃や森林地帯が振った雨水を一度に流さず、貯めているのでそれ程大きな災害も起こりません。
雨水をためずに一気に下流に流すと、下流域の都市部では大洪水になりかねません。
少しでも貴重な水源である雨水を有効活用するため、昨今雨水利用の機運が進んでいます。

これは昨年、私達やまなし環境カウンセラー協会が行った雨水利用タンク頒布会の様子。
家屋の屋根に降った雨水を簡単な装置で200リットルのタンクに貯め、庭の散水に利用しようといった試み。
もしもライフラインが寸断された非常事態に於いては、この200リットルの雨水が、煮沸して飲料水、生活用水、手洗いの流し水に利用できるのです。
又、雨水を一度に流さないようにすると、それだけでも下流域での洪水緩和に役立つはず。
昨今都市型洪水の危険性が叫ばれていますが、地表をコンクリートやアスファルトで固め、雨水が浸透する事ができません。
そのため、地下街や低地が浸水してしまいます。
水を資源として捉えるか、厄介者として捉えるか、その選択が重要視されます。