私のべとべんさん第九コレクションも底を突き、今夜が最終回です。
今夜は、本命????の声も高い1951年7月29日のバイロイト音楽祭でのライブ録音盤。
フルトベングラーの登場する足音、それに伴う拍手から、やがて始まる第一楽章。
勿論モノーラル録音ですが、新しいマスタリングを行なったそうで、充分鑑賞に堪えるばかりか音楽性も申し分ありません。

私の所有するこの曲のCDは、フルトベングラーのボックスセット21枚組の中の一枚なのでこれとは違い、チョット寂しいのです。
このオリジナルジャケットは、高校生の頃からのあこがれでしたからね。
全体的に少しゆっくりしたテンポで、言わば重厚にこの曲を作り上げているってイメージでしょうか。
第一楽章、第二楽章供、このあと第四楽章までの進展への期待が高まって行く・・・そんな形容でしょうか。
オーボエとティンパニーがイイ音してます。
弱音のホルンとチェロ、そしてコントラバス。
第三楽章前半の静寂と安泰、そしてメロディーの美しさ、この楽章をこれ程まで唄わせるなんて凄い。
後半で現れる目覚めを思わせるような動悸も、『これじゃ起きねぇよ』って思いそうなメロディアスな金管の声。
打って変わった第四楽章、金管と低弦の冒頭が印象的。
低弦部が奏する歓喜の主題が低く現れ、次第に各楽器に移り、次第に歓喜の海練が盛り上がる・・・・・。
ウイルフェルム・フルトベングラー指揮バイロイト祝祭管弦楽団。
声楽陣は、ソプラノ:エリーザベト・シュヴァルツコップ、アルト:エリーザベト・ヘンゲン、バス:オットー・エーデルマン、テノール:ハンス・ホップ、合唱指揮:ヴィルヘルム・ピッツ、合唱:バイロイト祝祭合唱団
声楽部冒頭のオットー・エーデルマンの声が良いですね。
全曲約77分とCDのキャパシティ目一杯なんですが、少しも間延びしたように思える箇所はありません。
絶世期のエリザベート・シュヴァルツコップのソプラノも重唱部を盛り上げます。
最終部、声楽とオーケストラが見事に融合してお見事。
べとべんさんの交響曲第9番ニ短調作品125(合唱付き)、絶対この演奏が一番です。
ですが、あくまで私の主観的狂信じみた感想ですから、余り気になさらないでくださいね。