初めて自分用にステレオなる装置を手に入れたのは高校に入学した頃でした。
それまでは、Panasonicの短波と中波の2バンド・トランジスターラジオで音楽を聴いていたものです。
当時山梨県には、中波の某半国営放送局と民放ローカルの2局しかありませんでしたので、選択の余地はありません。
某半国営放送局では、クラッシック、民放ではポップス系を聴いていたものです。
蘆原 英了さんの「午後のシャンソン」で、まだ駆け出しの頃のミッシェル・ポルナレフやミレイユ・マチュー、ジュリエット・グレコなども聴いていましたね。
やはり原点は、AMラジオだったわけです。
クラッシックなら「NHK交響楽団演奏会」や「音楽の泉」もありましたからね。
当時のステレオセットは、セパレートステレオなる、スピーカーボックスが2つとレコードプレーヤーとチューナー付きアンプが入ったボックスとで構成されている比較的大きなものでした。
安物でしたから、プレーヤーはゴムアイドラードライブで、ターンテーブルも28センチと半端な鉄板プレス。
FMも簡単なアンテナをボックス周囲に貼りつけた物。
それでも一応300Ωの外部アンテナ端子もあり、その後これに物干し竿程もある巨大な7素子FM専用アンテナを結びました。
以前も投稿したように高校2年生の春、修学旅行のこずかいを残し、カセットデッキなる物を購入。
クラッシックのLPレコードなんて、何枚も買えませんでした。
当時LPレコードは1枚2,000円以上しましたからね。
カセットデッキを使い、FMエアチェックに励んだものでした。
当時山梨県で聴く事ができたFM局は、某半国営放送局だけでしたが、クラッシック音楽をエアチェックするにはそれで充分だったわけです。
高級な音楽専用カセットテープなど高嶺の花。
安いテープに録音して、好きなベートーベン8番の交響曲などを繰り返し聴いたものです。
あの頃聴きたくてもとても手が出なかった交響曲全集やピアノソナタ全集だろうと、当時とは比べ物にならない程安く手に入るようになりました。
でも、振り返ってみると、AMラジオやFMエアチェックしていた頃の方が、今よりきっと音楽を楽しめていたような気もします。
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当時、ラジオの番組表の雑誌があったのを覚えています。
隣のお兄さんが持っていたのを貸してもらって、メモを取って、めぼしい番組はチェックしたものでした。
1本100円のカセットテープしか買えなかったものです。
自分でカセットのラベルは作っていました。
今じゃあ、何でもかんでも、YouTubeで聞けますからね…。
それでも、ラジオは、なんとなく手放せません。